パウロの新約(4)心の推薦状3


パウロは推薦状を心の問題に置き換えます。

Corinth, Acrocorinth (I) (4700441427).jpg
コリントスのアクロポリスからの眺め By Institute for the Study of the Ancient World from New York, United States of America – Corinth, Acrocorinth (I), CC BY 2.0, Link

Πεποίθησιν δὲ τοιαύτην ἔχομεν διὰ τοῦ Χριστοῦ πρὸς τὸν θεόν. (2 Cor 3:4)

fiduciam autem talem habemus per Christum ad Deum

そしてこのような信頼を私たちはクリストスを通して神に対して持っている。

動詞 ἔχομενは ἔχωの一人称複数現在で「私たちは持っている」、目的語はπεποίθησις「信頼」「自身」の対格 πεποίθησινとそれを補完するτοιαύτην「そのような」です。

前置詞 διά + 属格で「〜を通して」「〜の間に」「〜によって」の意味で διὰ τοῦ Χριστοῦで「クリストスを通して」となります。もう一つの前置詞 πρός + 対格で「〜に対して」「〜に向けて」の意味で πρὸς τὸν θεόνで「神に対して」となります。ラテン語もper + 対格「〜を通して」、ad + 対格「〜に対して」と直訳になっています。

パウロ自身、パウロの手紙、パウロの手紙を携える人を信頼するかはそれを受け取る人自身が決めることになります。なぜならパウロによると、受け取る人自身がその真偽の決め手となる推薦状だからです。

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