サクラです。こんにちは。
ホルモン療法を行うと、多かれ少なかれ体に変化が出てきます。MtFのGIDの場合、体の脂肪の付き方が変わり、体毛は薄くなり、筋肉が少なくなります。これらは本人にとってとても望ましい変化です。
私がとてもうれしく思ったのは背中の三角筋や肩甲骨の周りの筋肉が減ったことです。前から見た場合、男性は両手を横に上げるとこれらの筋肉が横に張り出して上半身に逆三角形のシルエットを作ります。女性はこうはなりません。私は逆三角形から解放されたのでした。
このように好ましい変化がある一方で、ほぼ変化のないこともあります。それは顔のヒゲです。体毛は全体に薄くなるのですが、男性のヒゲはそれぞれの毛が太すぎてほとんど変化しません。男性でもヒゲの濃さには個人差があるので薄い人はもしかしたら変化を感じるかもしれません。しかし私はかなり濃いほうでした。
2006年9月、ホルモン療法を始めて4ヶ月後から顔のレーザー治療をはじめました。その一月前に美容外科に診断に行くと「日焼けしていると効果がうすい」といわれ、日焼けが薄くなるのを待ってからの開始でした。治療はやけどと同じようなものでかなり痛いです。また数日は顔の下半分が腫れて下膨れになり毛嚢炎にもなります。ただ焼けた毛根から最後の毛がぽろりと出てくるのはなんとも嬉しい光景でした。
10回の治療を終えるとほとんどのヒゲはなくなりました。ただ30代半ばだった当時ヒゲにはすでに白髪がまざっていてこれは脱毛できませんでした。レーザーは色のある毛にしか反応しないのです。これは予め美容外科の人にも言われていたことでした。目立たないとはいえこれらのヒゲは今でも残っているので毛抜で抜いたりカミソリで剃ったりしています。
私はこのほか足全体とワキを脱毛しました。スネ毛が濃かったので足をだす格好や、ストッキングの着用が難しかったのでした。ワキは脱毛のポイントがたまったのでついでにやってもらいました。足に毛がないとお風呂が楽しくなります。濡れたスネ毛が足にまとわりつく不快な感覚がなくなったからです。
ところで腕や胸はレーザー脱毛しませんでした。財政的に負荷がかかるので優先度の低い箇所はできなかったというのが実情です。ただホルモン療法を12年続けてきた今では腕毛も胸毛もほぼなくなってしまいました。
今では自宅用の脱毛器具もあるのでそれを利用できるでしょう。ただ美容外科や脱毛サロンの場合、家庭用の機器より出力が大きいので短い期間で毛を薄くしたいのであれば利用価値は大いにあると思います。