ホルモン療法の経過:10ヶ月目

こんにちはサクラです。

ホルモン療法は錠剤からはじめましたが10ヶ月経過した2007年3月に注射に変えました。

当時私は新宿歌舞伎町のニューハーフのお店に何度か通っていました。男性で女性のような姿でいる彼女たちに親近感を持っていました。

性同一性障害(GID)のMtFとニューハーフは違うところが多いことを知りました。彼女たちのなかにGIDの人もいるかも知れないけれど多くの人は「生き方」としてニューハーフを選んでいます。GIDの人はSRSで女性の外性器にすることを望む傾向がありますが、ニューハーフがニューハーフとしてあり続けるのであれば睾丸を取ることはあっても陰茎は残していなければいけません。女性らしい体に陰茎がついているからニューハーフとしての価値があるのよ、お店で働いていたMさんはそう教えてくれました。

(もちろんこれはMさんの意見であってニューハーフと一言でいっても本当に様々なあり方があって良いと思います。)

とはいえホルモンを摂取していることは同じなので有意義な情報交換もできます。ホルモンの錠剤による長期の投与は注射と比べて肝臓に負担がかかると知ったこともその一つでした。Mさんに病院も紹介してもらいました。

2007年3月の日記を転記します。 値段は当時のもので、この先生はもう引退しています。

駅から歩いて2分くらいの街の角にその医院はあった。玄関を入ると患者はいない。受付で女性ホルモンの注射をお願いしますといったらすぐに先生の所に通してくれた。

先生は二つ三つ質問した。ホルモンの錠剤の服用履歴や自分の性に対する考え方や実際の性生活など。

すると先生は 「この年まで我慢したのだから大変だったね」という。 私にとってはとても優しい言葉だ。

注射の説明もしてくれた。卵胞ホルモンは2000円、黄体ホルモンは1500円。両方を注射することを混注(こんちゅう)という。この場合3500円。保険は適用されないのでこれがこの医院で必要なすべての金額だ。

卵胞だけの人と混注の人の割合は大体半々だそうだ。もちろん混注の方が効き目がつよいそうだ。

私:では混注でお願いします。
先生:そうかい。(看護婦さんに)混注用意して!
看護婦:混注、わかりました。

なんだかノリがいい。ベッドにうつぶせになってお尻をだすと左のお尻にプスリと注射された。

これで終わり。

看護婦さんは私のお尻をマッサージしながらこういった。「おっぱい大きくなるわよ」

そうなんだ。ちょっと楽しみだな。

医院を出てしばらく歩いていると注射がまわってきたのか妙に気分がよくなった。私と女性ホルモンは相性がいいと思う。

「ホルモン療法の経過:10ヶ月目」への2件の返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください