こんにちは、サクラです。
ホルモン療法を開始してから9ヶ月経過したときの2007年1月5日の日記です。このときはまだプレマリン錠の投与の時期だったと思います。
もう10年以上前のことなのでいろいろ忘れてしまっていて、改めて読んでみると、当時の自分そんなだったんだ、とちょっと客観的に見ることになります。いずれにしても記録は残しておいてよかったと思います。
体の感覚ってすぐ忘れてしまう。
例えばホルモン投与前の体の違和感について
自分で思い出すのが難しくなっている。体の感覚って言うのは常に上書きされているのかな?
1.概要
ホルモンセラピーを始めてから
もうすぐ9ヶ月経つ。10Kg太った。
タバコの影響がなくなったこともあるけど
ホルモンバランスの変化が大きいと思う。胸がすこし出てきて
腰がすこし細くなった。
お尻が大きくなった。顔つきが柔らかくなって
肌のきめがすこし細かくなった。2.ヒゲと体毛
ヒゲはすでに4回のレーザー脱毛をしている。
かなり薄くなったと思う。
私のヒゲはレーザーに反応しやすいそうだ。体毛は本数は変わらないけれど
微妙に細くなったようだ。
遠めに見て目立たなくなった。
近くで見るとしっかり生えている。女性ホルモン投与で体毛の減少が報告されているが
私の場合にも該当するかもしれない。ヒゲが終わったら体毛にもレーザーを当ててみようと思う。
胸が最初で次が膝だろうな。3.体の様子
男性のときの体は筋肉がよくついていたけれど
大分脂肪になってしまったと思う。そのため今は筋力がない。
男性の体を木のブロックと例えれば
女性の体はゼリーに例えられる。男性の体が動くときには
すべての部位が同時に動いて形は変わらないけど
女性の体が動くときには
形が一旦ゆがんで元に戻る。私には男性の体の動かし方の習性がある。
直線的とでもいうのか、男性的な硬い体を動かす作法だ。体が少しずつ女性化している現在は
それだと違和感が出てきた。例えば走るときとか階段を降りるときに
なんか変な感じがする。今までの体の動かし方の体系を見直す必要がありそうだ。
4.性別・性自認
男性でないことは自信を持って言える。
では女性なのかというと心もとない。完全な男性の体にいたときには
まるで絶叫するかのように
自分は女性だと訴えていた。
そうしないと発狂してしまいそうだった。体が男性でなくなってくると
冷静に現状を見る事が出来てきて
そのため自分の性について
はたと考え込んでしまう。女性と言い切るには経験が少ないからだ。
もし性別について問われない社会があるとしたら
こんなこと考えないんだろうな。でも今の社会はかなり厳格に性別を分けている。
どちらかに決めなさいと言われたら
間違いなく女性だ。女性って男性でないって言う意味なのかな?
それとも男性が女性でないという意味なの?5.今後について
近々性同一性障害の診断を受ける予定だ。
そろそろ専門家の意見を聞いたほうがいいと思う。もし自分が女性として生きていくと決心するようだったら
SRS(性別再適合手術)も視野に入ってくる。それより前に歯の矯正のほうがいいかな?
6.まとめ
私は絶望の港から
ようやく外海に出てきた。
天気は良好だ。これからどこへ向かうのだろう。
ひとまず落ち着いて風を見るとしよう。
そしていい風が来たら目いっぱい帆を張るのだ。