ポスト・アポカリプスとトランスジェンダー

こんにちは、サクラです。

しばらく間が空いてしまいました。皆さんはゾンビもののドラマは好きですか?

私は惰性でウォーキング・デッドを見続けています。最近の展開はもはやゾンビとの戦いというよりは人間同士の争いになっていますね。

これだけシーズン追って見ているものの私はゾンビが嫌いです(笑)。そもそも何故ゾンビなんていう存在を想定できるのでしょうか?

  • 死んだ人が生き返る
  • 知性は失われるが、身体能力は生きてた頃と同じか、ある意味強くなっている
  • 生きている他の人をゾンビにしてしまう

ゾンビものはすべてこの特殊な条件を満たして成立しているのです。こんなこと実際に起こり得るとは思えません。

最初の二つの条件だけだったら私は許せます。まあ生き返ってもいいし、知性なく動き回るのも認めてもいいでしょう。でも人をゾンビにするのはやめてほしい。それさえなければ仲良く暮らす道もあるのでは、と信じたいです。

ゾンビ的な存在はアフリカのヴードゥー教に由来するもので、伝統的な日本文化には存在していませんでした。日本の幽霊なんかはもっとウェットな感じです。でも、欧米では熱狂的に支持され、同じような話が再生産されています。一説によると復活したイエスとその教えに感化されていくキリスト教徒を寓意的に表現したのではと言われています。実際ヴードゥーのゾンビは3つ目の条件を満たしていません。中世美術にでてくるイエスはなんだか顔色悪く、ドラマ的ゾンビのモデルかも知れません。

ウォーキング・デッドを見ていて、私はいくらなんでも人間同士でこんなはげしく戦うことないだろうと思います。だって、怪我しても病気になっても大した医薬品とくに抗生剤がなければどんなマッチョな人でも、ちょっとしたことですぐ死んでしまうでしょう。生物界の頂点からゾンビに引きずり降ろされた人間はひっそりと隠れておとなしく暮らすだろうと思います。

ドラマに入り込むとついつい自分がその場にいたら、と想像してしまいます。私はトランスジェンダーなので、ポスト・アポカリプティックな、つまり黙示録的なイベント発生後の世界は避けたいです。多分ホルモン治療も難しいでしょう。雌馬のオシッコを浴びるとか…ですかね。分泌系が不安定になれば精神も不安定になるでしょう。

ただ、ポスト・アポカリプティックな世界はトランスジェンダーだけでなく、ほとんどの人を惨めにするでしょう。糖尿病の人にはインシュリンが確保できるかわからないですし、新生児が生まれても成人する確率はぐっと低くなるでしょう。そんななかで多少精神が不安定になったり、骨粗鬆症になったり、ヒゲや体毛が生えることはあっても、トランスジェンダーだからという理由ですぐ死に直面することはないでしょう。

たしょう見栄えが悪くなるでしょうが、それはみんな同じ。私は生き残った人々と助け合って生きていきたいと考えます。黙示録的な事件がおこらないことを願うばかりです。

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