SRSとその収支

こんにちは、サクラです。

今回はSRSとその費用について書きます。

私は国内の美容外科のクリニックで造膣なしのSRSを受けました。以前もお伝えしたように造膣なしの手術はありと比べて内容は軽く、費用も安いです。

以下のものは私の例ですので、クリニックや事前診断の結果、時期的な要因で変動がありうると思います。あくまで参考にとどめておいてください。

手術に関連するもの

事前に心電図を取るなど、諸事の出費も含め以下のようになります。

  • 手術料 800,000 + 消費税 64,000
  • 血液検査 10,260
  • 心電図検査 10,000
  • 心電図読影料 5,400
  • 診断書 10,800

ここまででおよそ90万円となります。

手術後の滞在時に必要なもの

クリニックから指示された持ち物を含みます。手術に必要なものは自分で用意することになります。

  • ヒールのないサンダル
  • ゆとりのあるワンピース数着
  • 生理用ショーツ数枚
  • ナプキン(多い日用)
  • 円座クッション
  • その他10日程度過ごすための日用品

値段はたいしたことないですし、もしすでに持っているものがあればそれで事足りるでしょう。

滞在費用

手術するクリニックは家から遠いので交通費がかかります。家族が見舞いに来たりしたので3万円程度かかったと思います。

手術当日と翌日は病院で過ごしますが、その後は近所のビジネスホテルに移動します。一泊朝食付きで5,000円程度でしたが、途中家族も来たりして10泊で6万円くらいかかったと思います。

朝食以外の食事は別途必要になります。手術後しばらくは動けないので、コンビニで買いためておいたものをつまんだりしていました。最終日に近くなると少し歩けるので、外で食事したりなどしました。水はたくさん飲むので買い置きしておきました。

他に本や服を買ったり、お土産を買ったりしましたが、SRSとあまり関係ないかもしれません。

生命保険の保険金

今まですべて出費の話でしたが、入ってくるお金の話をします。

平成30年度4月からSRSについて健康保険の対象になるというのがニュースになっていました。このため、通常の国民健康保険加入者であれば3割で受けられるようになっているようです。

しかしながらこの時点で手術が受けられる病院、つまり保険診療の基準を満たす病院は厚生労働省の発表によると全国で以下の3箇所だけとのことでした。

  • 岡山大学病院(岡山市)
  • 札幌医科大学病院(札幌市)
  • 山梨大学病院(山梨県中央市)

私は10年前に一度SRSを受けようとしていて、手術をする美容外科にすでに通っていて、今回そこでSRSを受けたわけです。しかし当時は娘たちがまだ小さく長期間は家を離れられないために、そのタイミングでのSRSは断念していました。いわば子供の問題が解決しさえすればすぐにでも手術を受けられる状態だったということです。実際10年あったので費用分の積立も並行して準備できました。

一方で、保険診療のためだけに、上記の3病院のいずれかで、初診から手術までの行程を踏むのは大変面倒でした。おそらく数回は通うことになるでしょうし、そのために仕事を休むとなると機会損失も発生し、時間もかかりメリットが無いように思えました。

手の届くものにお金をかけるかどうかの選択は、その人の財布の事情と価値観によるでしょう。結局、私は時間をお金で買いました。

これはあくまで私の事情ですので、今の時点で病院を決めていないのであれば上記のいずれかの病院に問い合わせても良いかもしれません。

さて保険診療を諦めた私は、自分の加入している生命保険で保険金支払の対象にならないか、担当の代理店に問い合わせました。ICD-10という国際基準の病気の分類があり、この分類の中に該当する疾病であれば保険金は下りるとのことでした。性同一性障害はF64というコードが割り振られており、保険給付金の対象になることがわかりました。

(ただし、ご自分で加入されている保険によって事情は変わることもありますので可能であれば現在加入している生命保険、医療保険の契約内容を事前に調べておいたほうが良いでしょう。)

私はクリニックに上記の出費とは別に7,000円払い、保険申請用の診断書を書いてもらいました。ドクターが忙しいとのことで出来上がるまで術後3ヶ月かかってしまいました。でも大抵の保険申請は発生から2年位は可能なので焦る必要はないと思います。

そしてこれを保険会社に申請すれば一週間ほどで返事が来ます。私に払われる保険金は以下のとおりでした。

  • 疾病入院保険金 2日
  • 疾病手術保険金 40倍

私の加入している保険の1日入院あたりの保険金が7,000円に設定していたので、入院2日で14,000円、手術料に対しては40倍で280,000円と計算します。合計294,000円が即日私の口座に振り込まれました。これは手術に関連する出費のおよそ3分の1です。

まとめ

大きい項目だけで考えると、差し引き70万ほどの出費となりました。これは娘二人と海外旅行に行くのと同じくらいでしょう。家族で旅行に行く代わりに、自分の性の越境のために使ったわけです。(次回は家族旅行に行くつもりです。)

とはいえ、上の娘はわざわざ見舞いにきて一緒に泊まってくれたり(ビジネスホテル滞在のため人数追加は容易でした)、友人と合流して食事をしたり、普段とは違う街で10日ほど過ごしたのはやっぱり一種の旅行と言えたかもしれません。

「SRSとその収支」への2件の返信

  1. こんにちは
    はじめまして
    私も同じクリニックにて手術をしようと、以前(2016年)見積もりを頂いた際は合計で120万円程でした。
    様々な費用が上乗せされたのてすが、現在は合計でそれ程に落ち着いているのでしょうか。
    私はまだ手術をしていないので是非参考にしたいです。

    • m2さん こんにちは

      記事上ではクリニックの名前を出していない(つもりだった)ので同じクリニックかわかりません。造膣なしSRSの手術で考えた場合、コメントの内容と辻褄あってるのでこのまま進めますね。

      今回の手術に先立ち2010年に一度手術の見積もりを出してもらっています。そのときの合計はおっしゃる通り120万+消費税でした。ではなにが変わったのかというと

      手術料 84万 → 80万
      麻酔料 20万 → 0
      回復室料 10万 → 0
      処置料 3万 → 0
      投薬料 3万 → 0

      となっていて、合計すると税別で40万ほど安くなっていました。

      正直なぜ安くなったのかはわかりません。競合による値引き、技術の進歩、保険適用される病院もでてきたとかですかね。

      いずれにせよ今後高くなるとは考えにくそうです。機会をみて一度問い合わせしても良いと思います。

      では。

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