こんにちは、サクラです。
今日は生まれて初めて乳がん検診を受けた話をします。
私と同じ年代のシスジェンダー女性であれば、マンモグラフィーによる乳がん検診は珍しいものではないでしょう。しかし、私は去年まで戸籍上の男性であったため、乳がん検診を受ける機会がありませんでした。もちろん自費で受けることはできるのですが、戸籍変更も視野に入っていたため敢えてそこまで踏み込みませんでした。
昨年は男性最後の健康診断であったため、最後の前立腺がんの検診を受けたのでした。異常はありませんでした。
今年の検診の案内は、当然ながら女性としての検診の案内でした。子宮頸がん検診は不要なので申し込みませんでしたが、乳がん検診は申し込みました。乳がんは罹患すると死亡率も高く、乳房の切除もすることになるのでなるべく回避したいと思っていました。特にトランスジェンダーがホルモン療法で胸が大きくなった場合の乳がんについての情報はほとんどないので余計に心配だったのでした。
さて、当日検診センターにいくと、昨年にも担当してもらった看護師さんが問診してくれました。看護師さんは豊胸の有無を尋ねました。豊胸手術をしている場合はシスジェンダー女性であってもマンモグラフィーによる乳がん検診は受かられないのです。
私はホルモン療法で膨らんだ以外には何もしていないということを伝えたら、当てが外れたという表情をしていました。トランスジェンダー男性の多くが乳房切除をする例から考えれば、トランスジェンダー女性が豊胸手術をしているだろうという類推はそれほど的外れとは言えないでしょう。
実際のところ現在のわたしはBカップ程度の胸があります。15年間のホルモン療法の結果です。もっと大きほうが良いのではないかという考えもあるかもしれません。しかし私は女性として生活することを臨んでいただけで、女性に見られるという要件だけであれば今の胸の程度で十分事足りるのです。
マンモグラフィーですが、上半身裸になり乳房を片方ずつ垂直方向に挟んで計測します。ギュッと締められるので多少は痛いのですが、物珍しさのほうが勝ちました。単純に初めての体験だったので楽しかったといえます。あとはなにも問題ないことを願うばかりです。
看護師さんたちは去年のカルテを参照しているので私が今年から女性になっていることを知っていますが、みなさんよく対応してくれました。どうもありがとうございます。