SRS後の体育について

こんにちは、サクラです。

今日は体育の話をします。

体育は「スポーツなどの各種の運動を通じて、心身の健やかな成長をねらうと共に、自己の体のしくみなどを学び育むこと(wikipedia)」とされる教育課程の一つです。小学校から高校までの間に授業として体育の時間が設けられています。大学の一般教養に組み込まれている場合もありますし、幼稚園や保育園で行われる体操やお遊戯もこれに含めて良いと思います。

学校を卒業したあとは、体育の授業を受ける機会は一般にはありません。これは「社会人は、これまで学んだ体育を通し自分の身体の仕組みについて理解し、自分自身で体を健全に保つ管理ができるため、これ以上の教育は不要である」と考えられるためでしょう。そして健全な体を保とうとする人であれば、自主的に何かしら運動であったり、体を動かす余暇を過ごしたりするでしょう。

SRS前の私も機会を見ては登山やハイキングにいったり、ジョギングしたりなどしていました。ある程度自分の体のことがわかっていればそういった計画も立てやすいものです。

しかし、SRSを受けた後、私は「自分のからだの仕組み」について、もう一度学び直す必要があるのではと思いました。シスジェンダーの女性であれば、生まれてから女性として暮らしてきているので、体育も女性視点で学んできています。私はといえば、胸も多少大きくなり、股間の様子も変わり、筋肉の付き方も変化した今、身体が男性であったときに学んだ体育とは別な学びを必要としているのではないかと感じました。

会員制のスポーツクラブへの入会を検討したこともありましたが、結局はやめました。あるスポーツクラブでは、SRS後のトランスジェンダーMtFの方が、その戸籍が男性だという理由で男性更衣室を使うよう強要され、裁判となったことを知っていたからです。裁判で和解したとのことですが、嫌な思いをするかもしれない施設を、わざわざ好き好んで利用したくはありません。スポーツクラブのスタッフへの伝達文書に以下のようなメモがあったと聞き、正直震え上がりました。

〇〇様について

女性の姿で来館されますが「男性」ですので、ロッカーキーは必ず「青」を渡してください。

一方で公共の施設は公共であるという存在理由から、そういう取りこぼしを拾う懐の深さがあると思います。幸いなことに近所の公共のスポーツセンターで一般公開の教室のあることを知りました。

こうして週末の夕方のダンスの教室にさっそく通い始めました。そもそもダンスやバレエなど舞踊全般について私はちゃんとやったことがありませんので、完全な初心者です。それでも公共のスポーツ施設だと出入りも多く比較的入りやすく気楽に始めることができました。

2ヶ月ほど通うようになると、いろいろなことに気づきます。ダンスというのは言葉で言う語彙というのかイディオムのようなものがあって、それを適宜組み合わせて振りを組み立てていくようです。私はそれぞれのイディオムを知らなかったので、最初のうちは大変です。しかしながら、ちょっとだけでもわかってくると、とても楽しいものです。

多分男性のままであったら、ダンスを学ぶなんて思いつきもしなかったでしょう。良い機会を得ました。

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